プリンスが亡くなってからもう2年経ったのかと思った。
2年前、プリンスがミネソタ州の出身ということでよく聞いているインターネットのラジオ局、ミネソタパブリックレディオニュースを聞いていると、やたらとプリンスの曲がかかり、なんかあったのかなと思っていたところ、HE DIEDと聞こえた。
まあ、聞き間違いだろうと思いつつ、ネットのニュースを見てみるとプリンスさん突然死という文字があり本当だったことを知る。
その後は海外の嘘のゴシップ記事を悪意を持って、鎮痛剤を麻薬と翻訳している日本のニュースサイトなどもあり、ただでさえいたたまれない気持ちになっているのに、見るに耐えなかったので詳しく死因などを調べたりすることはなかった。
皮肉なことに海外でプリンスの死亡のニュースよりも一時期的に大きく取り上げられた日本での出来事があった。
地元の北海道で起きた男児を山に置き去りにしたニュースだった。
そのためプリンスの死因については未だに詳しく知らない部分もあるのですが、おそらくプリンスは腰痛を患っていて鎮痛剤を常用している状態の中で、何らかの手違いかミスで、強力すぎる鎮痛剤を使用してしまったことが死に繋がったものだと解釈している。
どうしてそのようなミスが起きてしまったのかはよくわかっておらず、先日、そのことに関する事件性はないということで捜査が打ち切りになったというニュースを見た。
鎮痛剤の処方ミスというのはマイケルジャクソンも同じような亡くなり方であったし、大橋巨泉も直接の死因ではないものの、健康を大きく損ねた要因になったと聞いたことがある。
医療に詳しい訳ではないが、鎮痛剤という文字通り痛みを緩和するためのもので健康な人の命が失われるというのは悲しいことであり、何らかの規制や対処法を設けない限りは今後もこうした悲劇は繰り返されるのではないかと懸念しています。
プリンスは生前、どういう状況かはわからないけど、おばちゃんのMCみたいなのが何人もいるようなテレビ番組に出ていたのを親切な人がわざわざ日本語に翻訳してくれているのを見たことがある。
その番組に出ているおばちゃんたちに、数千曲という未発表のストックがあるらしいけど死んだらどうするの?と聞かれていた。
その質問に対してプリンスは死んだあとのことは誰かに任せるというようなことを言っていた。
それくらい自分自身がまさかある日、突然死するとは思っておらず、死んだあとのことは考えていないという様子だった。
死後のことを考えていないのは仏教的な感じもするが、プリンスは生まれ変わりを信じていて歌の歌詞にもよく出ていたので、おそらく当時はまだ早いとは思っていたけどもっと年齢を重ねたり病気になったりすることがあればその時に自分の死後のことはじっくり考えていたような気がする。
自分が大金持ちだったら資産を投げ打って、プリンスの未発表曲の権利を取得して、それらの曲を組み合わせてアルバムなどを作ってみたいものだが、その権利は一部の親族が有しているらしい。
最近はプリンスが提供していたけど自らは発表していなかったNothing Compares 2 U の楽曲が見つかってYouTubeにあるプリンスの公式チャンネルなどで視聴することができるようになっていた。
今年の6月7日でプリンスは生誕60年になり、日本だったら還暦を迎える予定だった。
同じ6月7日が誕生日の漫画家の荒木飛呂彦先生はプリンスの2歳年下であり、プリンスの大ファンでもあるそうなので、今自身がまさにプリンスが亡くなった時の年齢になっていることを何かの際に思ったりしているのだろうかと思ったりもする。
荒木先生はこの前NHKの美術の番組で画家のベラスケスの回に出ていたのを見ていて、元気そうだったので今後も健康に過ごして欲しいなと思った。
プリンスが亡くなってしばらくはプリンスの曲を聞くのがなんだか嫌になってしまってあまり聞かなかった。
他の音楽を聴いたりしていて、なんとなくYMOのアルバムもライブ盤とかそういうの以外は全部聞いてみたところ、なんとなくプリンスもYMOを聴いていたことがあるんじゃないかと思ったりもした。
プリンスとYMOはデビューしている時期も割と近いし、プリンスはシンセサイザーを導入するのが早かったと思うから、おそらくどういう使い方ができるのか参考する程度にYMOだけではないにしてもテクノ音楽も聴いていたんじゃないかなと思ったりもした。
あと脈絡もなくプリンスのエピソードなどを思い出してみると、多分プリンスだったと思うが、プリンスの本名はプリンス・ロジャー(ズ)・ネルソンで、ネルソンという名前が入っている。
この名前になんとかソンと付いているのは、奴隷制度の名残で、プリンスの場合は奴隷のネルの子供という意味合いがあるということで、そうしたことに異議を唱えたりしていたこともあったと思う。
他にも無断で音楽を配信していた違法サイトの管理人に直接電話して、そういうことをすると音楽を生業にしている人が生活できなくなるということなどを数時間掛けて話したりしたこともあったらしい。
プリンスはiTunesやグーグルやアマゾンで音楽配信についても否定的だった。
ミュージシャンがアップルやグーグルに頭を下げないといけないというのはよくないと思っていたようだ。
YouTubeでプリンスの音楽関連のものをアップロードするのは禁止の方針だったものが、プリンスの死後に公式チャンネルが立ち上がっているのはちょっと複雑な気持ちもある。
プリンスは中学校だったか高校で著作権に関する授業を選択して勉強していたというのも何かで読んだことがあったので、そういう方面でも自分なりの考えをちゃんと持っていたんだと思う。
音楽家としても偉大なのは当然だけど、未来のミュージシャンが音楽で食っていくことまで考えて行動していたと思うのでその点でもリーダーシップみたいなものを持っていた人なんじゃないかと思う。
語り尽くせない部分もあるが今回はこの辺で終わりにします。
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