芸能人は特権階級か
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1.2.17
現在テレビで放送しているクイズ番組はたくさんありますが、素人が解答者で商品や景品をもらえる番組ってほとんどありません。ほぼ芸能人だけです。
そうしたクイズ番組はクイズだからといって知力を競ってる感じはあまりありません。
わざとクイズが苦手なタレントが混ざっていて面白い答えなどいって盛り上げようとします。
昔はそうでもなかったのですが段々この傾向は高まってきました。
私はテレビ局関係者でも何でもありませんが、ある程度どうしてそうなったのか考えてみたいと思います。
単純な理由の一つとしては、芸能事務所に所属するタレントのみで番組を制作した場合、番組の著作権を管理しやすいからではないでしょうか。
もし番組をＤＶＤ化したり再放送する場合などでも、初めからそうした場合の契約を結んだ上で出ることができますし、そうでなかった場合でも事務所に確認すればそれで済みそうです。
これが素人であった場合は、あとになって連絡が取れなくなったり、再放送を許可しないなど単純なわがままとかで台無しになってしまうリスクが有り得ると考えることができそうです。
また、芸能事務所のタレントなら不祥事を起こした場合などに、事務所が責任を負うこともあるでしょうが、素人が番組出演後などに犯罪などで捕まってしまえば番組自体が放送できず責任を追及することも難しそうです。
そう考えると素人をあまり起用したくないのはリスク回避が主な理由ではないでしょうか。
穿った見方をすればテレビ番組のギャラがほぼ全て芸能事務所に吸い込まれることが、長く業界を円滑に回すためにも選ばれてきた選択肢なのかもしれません。
既にテレビ業界はがっちりと癒着ができていて、実は一般人にはアンフェアな世界になっていると思います。
先程、例に挙げたクイズ番組もそうですし、某アイドルの総選挙はそのアイドルグループに所属していない限りは投票されたり選ばれることはありません。
公共の電波を使って限られたコミュニティの中の勝ち負けを決めている訳で、一般人は見ることはできても参加することはできません。
テレビ番組の制作費やタレントのギャラなどが大手企業などのスポンサーから出ていて、スポンサーは広告を出して会社の利益を出すことが目的のはずですから、本当は素人にもっと還元した方がいいのです。
ＣＭを流している企業の商品にお金に払う時に、いくらか広告費になる分のお金も払っているのです。
かといってそれはその企業によって広告へ費やす裁量も違うでしょうし、株主でもありませんから何の権力も生じる訳ではありません。
そのＣＭのタレントが不倫などをしたら、その商品は買わないよと言えばいくらか影響があるかもしれませんが、 一般人は広告を見る側であって宣伝する側ではないから当然といえば当然かもしれません。
個人的には東日本大震災などの大規模な災害が起きた時には、被災者が賞金や商品をもらえるような番組をやって欲しかったと思っています。
取り合いになるのを見るのが辛ければ、競う感じの内容ではなく、全員が同じ物を参加賞としてもらえるというのでも良かったと思います。
毎回、ニュース番組などでは地元の人間でもないアナウンサーが流暢に喋ってますが、現地の人や被災者の人がレポートした方が口下手だとしても絶対もっと伝えられるものがあります。
涼しい顔をして、都会のスタジオの中で高額なギャラをもらっているキャスターよりも、体育館などに避難している被災者の人たちを集めて、思っていることや感じたことを話してもらった方が、番組を見ている側も伝わるものがあると思いますし、その出演料として被災者の人に金品にあたるものをあげたほうがよほど合理的だと思うのです。
芸能人が売れることやそれで長く活動するのは大変なことなのはわかるのですが、狭き門というのと、業界内の癒着によって閉ざされているのとは全く別のことです。
既存の番組のようなものもあっても良いとは思いますが、もっと一般人にもチャンスがある番組を各局やって欲しいです。
それは日本人全てを対象にするくらいであって欲しいです。
芸能人しか出られないクイズ番組でタレントが優勝賞金１００万円もらっても何の意味もありません。
別に嫌いだとは言いませんが、例えば佐藤栞里が毎回クイズをわざと中途半端にずれた答えで外しているのを見て楽しいと思いますか？
世間一般に平均的に差支えがない感じがするからいいのかもしれませんが、もっと短い期間のその日だけの一発屋でも構いません。
せめて週に一番組だけでも日本で暮らしている人なら誰でも、いつかあの番組に出て一夜に富を得られるような、そんな夢のあるテレビ番組があってもいいと思うのです。
ほぼ今の日本の芸能界は特権階級のようなものです。
それも芸能人の中でのほんの一部かもしれませんが、 選挙にも断然受かりやすいです。
何度でも言いますが全部の番組をそうしろという訳ではなく、ほんの少しでも素人がタレント並みのギャラや賞金がもらえる番組があった方が、衰退しているテレビ業界を延命させ、場合によっては再び情報の一翼を担える存在に戻る可能性のある方法だとも思うのです。
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