先月は何年も前に考えたベーシックインカムの独自案について振り返った部分が多かったので、その続きとしても読めますが、ここではどんな形であれベーシックインカム自体に内包される問題点について書いてみたいと思います。
おそらく現代人の多くは、ベーシックインカムが実現したとしても働き続けると思います。
中には夢を追いかけるために仕事を辞めて好きなことをする人もいるでしょう。
しかし、それは結構まともな人の生き方であって、堕落してしまうだけならともかく、人に迷惑をかける者も出てくるでしょう。
例えば昔のヤンキー漫画みたいな生き方を実践し、暴走族がうるさい音を鳴らして走り回ってもケンカで誰が強いのか競うようなことをしていてもベーシックインカムで生活が成り立ってしまうのです。
勉強しなくても食べていけるのですから、学校に行かなくても良くなってしまうし、学力が下がってしまい、あり得ないような無知からの事故や事件が起きる可能性もあります。
治安が悪くなってしまうのであれば、ベーシックインカムは創造的な暮らしを破壊してしまうことに繋がりかねません。
そこで必要になってくるのは、ベーシックインカムをもらうためには知的生産性がある程度あること、もしくはそこへ到達するために勉強している人に限るなどの制限を設けることになると思います。
それでは多くの人がもらえず、ベーシックインカムの目的が果たせなくなってしまうので、制度として今までになかったような新たな仕組みが必須になると考えています。
これは夢物語みたいな話になるかもしれないので、話半分くらいに見て頂きたいのですが、ベーシックインカムが実現した後の社会では会社という仕組みが不要になっていくべきだと考えています。
だって働かなくても食べていけるのですから、ある日突然会社を辞める人がいても全然珍しくないですし、経営者の側だっていつ会社を閉じてもおかしくないリスクが急激に増す世の中になるからです。
会社の代わりに、全ての経済的な活動や労働も学校のような組織で運用するようになることが解決になるのではないかと思っています。
1人がいくつの学校を掛け持ちしても良いですし、危険な仕事などは資格が必要になるようにすべきですが、基本的には誰でもどの学校にも入れるようにします。
その制度における学校では仕事するために能力が満たない場合は学生として勉強しますし、就労できるほどになってくれば、実際に働いて給料を得ることができるようになります。
ベーシックインカムが普及した世の中では、おそらく危険な仕事や体力的にきつい仕事などは収入を多く得られるようになっているでしょう。
こうした学校に所属していることや出席状況などに応じて、勉強をしているもしくは就労していることなどがベーシックインカムをもらえる資格になります。
そうすれば、勉強しないでケンカに明け暮れているヤンキーなどもどこかの学校に所属しなければベーシックインカムをもらえませんし、勉強か労働などが必須になってくれば、学力の低下や知的生産性の減退などが起きなくなります。
スポーツをやりたい方や自分がやりたいことがある人は学校に所属できるので、好きなことをしながら生活することもできます。
どの業界にどれくらいの人が所属しているのか管理することが必要になるので、官公庁は残りますし、特にインフラ整備をやる人がいなくなったら大変なので、その辺りに従事する人は収入を良くしたり、1年働いたら10年のベーシックインカムの資格を得るなどの優遇措置があって良いと思います。
細かい調整まで詰めて考えていませんが、ただベーシックインカムを始めても社会的な混乱や国力の低下に繋がってしまっては、やらない方が良かったということになってしまうため、先に問題点も洗い出し、解決策もしっかり用意していくことが大事だと思います。
最後まで読んで頂きありがとうございます。