月に1回なんとか更新しているブログなのですが、今月は最終日ギリギリになってしまいました。
本来ならウクライナ危機やコロナ禍などについて書きたいところなのですが、時間がなかったので最近の趣味の話をしたいと思います。
先月から約1ヶ月ほど、邦楽や洋楽を問わず毎日1曲ずつ歌詞を書き写すということをしていました。
洋楽なら英語の勉強になりますし、邦楽でも作詞した人はどういう思いでここの歌詞をこうしたのか等と思いを寄せるのが楽しいのです。
ネットで検索すれば、無料で歌詞を見ることができますからお金がかからない趣味ともいえます。
ちょっと最近は忙しくなって休んでしまいましたが、邦楽の場合は阿久悠さんの作詞のみを書き写していました。
阿久悠を選んだのは、昔から歌詞に無駄がないようでいて記憶に残るというか時代に残る感じが気になっていたからです。
以前、このブログではアマチュア将棋の小池重明さんについて書いたことがあったのですが、阿久悠さんの歌詞にも上手く説明できないモーツァルトのような才能を感じていました。
それでいつもは阿久悠さんの作詞だと知っている曲を思い浮かべてはネットで検索して、それを書き写し、だんだん思い付かなくなってくると阿久悠さんが作詞した曲自体を調べるようになっていき、なるべくどんな歌か知っている曲を優先していました。
それでも30曲近くは知っているのですから、やっぱりすごいと思います。
忘れているだけで曲を聴けば思い出すものやあの曲も実は阿久悠さんの作詞だったなんて曲なども含めればまだまだあると思います。
そんな感じで毎日のように阿久悠の詞を書き写していると、だんだん特徴を発見できるようになってきました。
全部がそうではありませんが、大抵の曲は誰かから誰かに語りかけるところから始まることが多いです。
一番多いのは私からあなたへのメッセージのような言葉です。
「あなたに逢えて良かった(あの鐘を鳴らすのはあなた)」、「また逢う日まで逢える時まで」、「ジョニィが来たなら伝えてよ」、「ペッパー警部、邪魔をしないで」、「さらば地球よ、旅立つ船は」、「嫁に来ないか」、「あなたお願いよ席を立たないで(ロマンス)」、「あなたはすっかり疲れてしまい(時の過ぎゆくままに)」
ざっと思い付いただけでもこれくらいあります。
私からあなたへ、私から特定の誰かへ、みたいな感じですかね。
冒頭に誰かから誰かへのメッセージを伝えることで、歌い手は語り手になり、物語を進行し始めるのです。
聞き手は歌だけでなく物語へと誘われます。
阿久悠さんの詞のもう1つの特徴は、非日常的な空間です。
(五番街のマリー)や(ジョニィへの伝言)は異国情緒を思わせますし、(時の過ぎゆくままに)や(勝手にしやがれ)では男女の別れの状況を思い起こさせます。
ピンクレディの曲なども異世界のような内容です。
そして、その世界観を構成する言葉はそこまで奇抜な言葉だけの組み合わせではなく、意外と普通の言葉が多いように思います。
それゆえに、イメージはできるけどどういう状況?という歌にもなっていると思います。
(あの鐘を鳴らすのはあなた)も世界観はイメージできるけど、どうして鐘を鳴らさないといけないのかがよくわからなかったりします。
そのため、絵画のように描いているものがわかるようでいて、意味するところはよくわからず、だからこそ奥深く、しかしながら庶民的であるという絶妙なところを表しているのではないかと思ってしまいます。
他にも思うことはありますが、まだまだ阿久悠さんに思いを寄せて、学びたいことがあるような気がします。
阿久悠さんの書籍なども出ているようなので機会があれば読みたいと思っています。
気になる作詞家がいたら、その歌詞を鑑賞するように書き写してみるのもいいかもしれません。
最後まで読んで頂きありがとうございます。