日本のメディアが罪なき芸能人まで抹殺する不毛さを解決するには

7.9.25

月に1回更新しているブログで、今月この先どうなるかわからないので、タイミングを見てちょっと無理しながらこれを書いています。

記事のタイトルを見ていただいて本題にすぐ入りますが、わかりやすく2人を例に挙げると、ダウンタウンの松本人志さんと元SMAPの中居正広さんがテレビで見かけなくなりました。他にもある日突然見かけなくなった芸能人は意外と多いかもしれません。

皮肉なのはテレビを見てない人はそういうことに関心がない反面、ネットやSNSで何があったのか、どんな報道が出てテレビに出られなくなったのかを知る機会が多く、一方でテレビしか見ていない人にとっては何があったのか説明もないまま急に全くテレビに出なくなる芸能人がいることです。

犯罪を犯したのなら処罰されるべきですが、少なくとも最初に挙げた2人や他にも彼らの多くは何か罪を犯して逮捕されたとか、裁判で負けたのでもありません。日本のメディアが報じ、昨今ではSNSなどで議論が巻き起こり、テレビ出演が不適切な人物となって社会的に抹殺されるのです。

犯罪を擁護するつもりは一切ありません。これとは別に犯罪ではなくても不快な発言などで出られなくなるタレントもいますが、そういうのも自然と人気や需要がなくなって淘汰されていくべきものなんじゃないかと考えます。それでも許せないという場合は理路整然と問題点をテレビ局へ伝えたりSNSで表現し、理解を求めたり共感する人を増やすという方法もあるかもしれないですが。ここではテレビに出られないほどの客観的な犯罪や罪が確定していないのに、過剰な報道や圧力によって社会的に抹殺されたり、仕事を無くしている芸能人について考えていきます。

彼らがテレビに出るべきではないと考える方がいたら今一度、冷静に考えてください。

なぜテレビに出てはいけないですか?

日本の大衆は目利きみたいなところがあって、一般人でもテレビ業界について踏み込んで考えられる人が結構いるのかもしれません。おそらくテレビはNHKなら国民の受信料、民放ならスポンサー企業からの広告料金で成り立っていますから、社会人として問題のある行為をした人が出る資格はないというイメージだったりするのではないでしょうか。

繰り返しになりますが犯罪で逮捕されたり、裁判で罪が確定したなら、そうした大衆的なメディアに出るのが不適切なのはわかります。しかし日本では罪が確定していなくてもなんとなくこいつは悪いことをしてそうだとか、不倫している(疑惑があるから)からという理由で仕事ができなくなってしまいます。

不倫はCMやテレビ出演の契約にそういうスキャンダルでのイメージダウンが損害になるとかあれば契約違反になるので、その辺りのことや個々間での関係の問題はあるかもしれないですが、 世間でとやかくいうことではありません。プライバシーの保護と矛盾します。

松本さんや中居さんに関しては悪いことしてそうだの部類に入りますが、それが罷り通ってしまうのは現実に、この芸能人を抹殺したいと思えば、疑惑や印象操作でできてしまうということにもなってしまっています。むしろ現代のメディアで冤罪はあってはならないのですから、客観的に逮捕されるとか裁判で罪が確定するなどの情報がない限り、怪しくてもテレビに出られるようにすべきではないかと考えています。それが難しいのはわかっているつもりですが。

なぜ疑惑の段階で日本のテレビに出られなくなることがあるのか。

これは民放はスポンサー企業の広告収入で成り立っており、不倫や何か悪いことをしてるんだろうという段階で、テレビ局やスポンサーにクレームが入るからです。それはテレビに出られなくなった芸能人でもYouTubeなら普通に出演できる場合が多いため、やはり日本のテレビ独自の性質によるところが大きいからです。特に主婦層などは不倫や女性への扱いが悪かった芸能人に対して厳しい意見を持つ人が多いようですから、わざわざ問題があったり、問題がありそうな人がテレビに出るくらいなら、他の人が出ればいいとなってしまうのです。しかし逮捕されず罪もないのに、仕事を失ってしまうなんてことがあっていいのでしょうか。これを読んでまだ当然だと思っているようなら、何かに洗脳されているのかを疑わないまでも、その当たり前がどこから来るのか冷静に見つめ直すことが大事です。

では逆のことを想像してみましょうか。不倫をし続けている芸能人が堂々とテレビに出ている。悪いことをしてそうな芸能人が疑惑のままテレビに出ている。見なければ済むことですが、視聴率が取れなくなれば、テレビ局は困る。テレビ局やスポンサーにクレームが来る。それならテレビには出さないでおこうかと、それだけのことなのです。

もしテレビを見ている人の大勢が不倫をしているタレントを見ても何か事情があるはずだし、個人間の問題だから関係ないと考えていれば、あるいは悪いことをしてそうなタレントを見ても逮捕されればテレビに出られなくなるのだから、まだマスコミの印象操作だけなのだろうと思っているならば、その段階ではテレビに出続けることができるわけです。それは群集心理だったり、国が違えば価値観が異なったり、少ない意見でもメディアが多勢の意見かのように印象操作したり、色んな要素で作られている常識なのかもしれません。

日本のメディアで罪なき芸能人が抹殺されるのは簡単にいえばメディアに煽動された人の心、不倫や疑惑の段階でも許さないという感情論にすぎません。これからもSNSなどのオールドメディアに対峙するものに囲まれて生きていく若い人ほど、こうした不毛なメディアによる抹殺に干渉しなくなっていくものだと思います。それはむしろ根本的なメディア離れです。テレビ業界が着実に衰退していきます。そうであるならば、テレビは罪なき芸能人を守った方が生き残る可能性が高くなります。業界を守るため、発展していくためにはオールドメディアこそ法を遵守して、リテラシーを高めていくことが重要です。感情に振り回されずに守ることが重要になります。その結果、やっぱり悪いことをしていることが確定したら、今の何十倍でも損害金を取って生涯テレビに出演させなければ良いでしょう。

中居さんの件も被害女性との問題です。当初はフジテレビが会社として社員を性接待要員として献上しているのか?という疑惑が出たため、大量にスポンサーが離れるなどして大きな問題になりました。これも日頃からオールドメディアが疑惑の段階で処罰してはならないと徹底していたら、ここまでフジテレビに損害をもたらすことはなかったでしょう。それに加えて対応が良くなかったのも事実ですが。

フジテレビ側は被害女性がフジテレビを辞める前に、中居さんを警察に通報したり司法の場で問うこともできたはずです。それをしなかったり、できなかったのは、やはりテレビ局の怠慢によるものです。隠蔽体質によるところも大きいでしょう。具体的に何が起きたのか明らかになっていませんが、相談を受けた側は内容を知っているので、内容自体は当事者間で守秘義務と示談が成立したとしても損害を受けた会社として今からでも中居さんを訴えるべきです。それをしないということは中居さんがそこまで悪いことをしなかったという目安になるくらい、中途半端にせず、きちんと向き合うべきだったのです。なので本来であれば、フジテレビ側が警察にも届けず、裁判も起こしていないのならば、中居さんはテレビに出られなくなるほどのことはしていないと、なっていないといけないのです。

むしろフジテレビで中居さん問題を警察か裁判ではっきりさせていれば、中居さんは一定期間の自粛で済んでいたり、その程度のことならテレビに出られないほどじゃないんじゃないか?というところをはっきりさせることができたのに、最悪の結果と言わざるを得ません。

ドラマや映画に出演中の俳優が問題を起こした時もドラマの出演シーンをカットするとか、映画の公開が中止なるようなことが起きます。これも出演契約としてこういうことをしたら多額な違約金を支払うようにするとかにして、放送してもいいということにした方がいいんじゃないかと思っています。1人のために関係者全員が迷惑を被るのは変なんじゃないかと思うことがあります。例えば大麻所持の場合、他の出演者やスタッフらが知ってて出演を続けたとかなら問題ですが、出演者全員のプライベートまで把握しようがないので防ぐことは不可能です。犯罪の度合いにもよるかもしれないですが、すでに撮り終えてしまった場合なら、次からは出られませんよ、でいいんじゃないかと思うんですよね。映画監督とかはそれでオッケーを出していたわけです。なんか妙なテンションだったから演技にならず、その役者を降板させたら後で麻薬をやっていたのが発覚したとかではないのですから。

しかし、このままメディアに任せ、テレビ局やスポンサーに任せ、不倫や疑惑があれば不買運動するぞと騒ぐSNSがあったりしたら、少なくとも世代が交代するまで、この価値観が何十年か続くことになりそうです。では価値観を変えるためにはどうしたらいいのでしょうか?

それは奇しくもフジテレビの件などで名前が出るようになった第三者委員会をタレント側にも設置することです。法律に詳しい人などがこのタレントは世間から疑惑や悪いイメージを持たれてしまっていますが、逮捕されるようなことはしていませんよと証明してあげるのです。

少なくとも今の段階ではそのような証拠が出ていないので、テレビに出ても問題ありませんと、客観的な立場で表明することです。しかし、もし今後それが覆るような証拠が出てきたら、あなたは本当に大変なことになりますよ、という圧力を掛ければ良いのです。もし嘘を付いた場合の処罰が相当に厳しいものであったら、悪いことをしていたら自白する人もいるでしょう。

もしくはそのタレント側の第三者委員会でやってもいいのですが、BPOのように、何かしらのタレントの人権を守る団体みたいなのを発足させて対応します。これは客観的なデータを元にして段階的に評価しても良いかもしれません。例えば噂だけで証拠が何もない状態をレベル1として、疑惑がかなり深まっている状態をレベル2とします。すでに逮捕や起訴された状態はレベル3で出られなくなります。レベル2までは本人が潔白だと信じるなら出られるようにすべきです。

NHKなども含めテレビなどではネットやSNSの偽情報を信じるなとか、ファクトチェックだとか言っていますが、犯罪を起こしておらず罪も確定していないタレントを悪者扱いすることだって、この段階では根拠のない偽情報です。繰り返しになりますが、その後で逮捕されるようなことがあったら、何十倍も賠償金を取る権利があるということにして、それまでは罪なき芸能人を擁護して出し続けることがメディアの役割なのです。イメージやなんとなくやってそうだからで抹殺されることの方があってはならないことです。

テレビだけではなく、メディアでは多様性を認めろと喧伝しています。人種差別をなくそうとか男女平等とか性のマイノリティの方たちを理解しろと言います。それなら法的に問題を起こしていない、罪が確定していない人の活動を制限しないことも多様性ではないでしょうか。もちろんすでに明らかに問題を起こしている客観的な事実があるけど、上手く揉み消したとか、悪運で証拠が出て来なかったら全てクリアにしろと言ってるわけではありません。追求はされるべきかもしれませんが、確実な証拠なく抹殺するなと言ってるのです。当たり前のことを当たり前に伝えているだけなのに、まだ冷静さを欠いている方がこれを読んでいたら話の本質は伝わっていないのかもしれないですが。

経済は人々の心理で形成されて動いていきます。今一度、常識だと思っているもの全てを根本から疑うくらいの気持ちで見つめ直して、自分の範囲の外にある価値観も理解していこうとすることが大切だと思います。理解できなくても理解しようとすることが大切です。

食料や富を上手く配分することができれば、とっくにそこまで労働しなくても生活が成り立っている時代が来ているのに群集心理で気付いていないだけなんてことがあるかもしれません。運用方法によってはベーシックインカムが実現できる世の中になっていたとしても偏見や古い常識に支配されていれば、気付かないまま、やらなくていい苦労をたくさんの人が一生抱えることになりかねません。常識だと思っているものから一歩でも抜け出して、臨機応変に柔軟に物事を見ていくことが重要です。

身の回りのことならともかく、テレビに出ている芸能人の不倫などどうでもいいと思いませんか?悪いことをしたかもしれない疑惑がありますが、それを客観的に評価するような指標もないまま、感情論でテレビに出すなというのは果てして正義なのでしょうか?メディア自身もSNSの偽情報を信じるなと言っておきながら、確たる証拠もなく悪者扱いして抹殺するのは本当に役割を果たしているのか?もっと群衆的な心理や大衆的な世論などが成熟していかない限り、日本の未来は寂しいものになっていきます。

日本のメディアが罪なき芸能人まで抹殺する不毛さを解決するには、マスコミやメディアにできることは感情に振り回されずに情報を客観的に伝えること、第三者や外部機関で問題のレベルを数値化することなどです。視聴者や一般人にできることはオールドメディアなどの煽りに左右されずリテラシーを持つこと、テレビ局や芸能事務所による特定のゴリ押しなどに動じず頑張っている人や実力があると思う人を応援することではないでしょうか。

最後まで読んで頂きありがとうございます。

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