まずはじめに全く関係ない話ですが、前回なぜか急に柳沢慎吾さんの動画を記事にしたことにしばし「あばよ!」という意味が込められていて更新に間が空いていることに気が付いた人がいれば天才だと思います。
ただ前にも書いた通り、不定期の更新なので、今後ももっと間が空くことがあるかもしれませんし毎回が最終回のような感じで見て頂ければいいなと思います。
今回は一週間ほど遅くなりましたが都議会選挙について思ったことなどを書いてみようと思います。
タイトルに道民という言葉が入っていますが、これは単純に今現在、私が北海道民なだけで、北海道を代表しているわけではなく単純に都民ではない者からの目線で書いているということを暗に示していることを前提としているということです。
まずは議席の推移を簡単に見てみましょう。
都ファ 49(6) 0
自民 23(57) 59
民進 5(7) 15
公明 23(22) 23
共産 19(17) 17
ネット 1(3) 3
日本維新 1(1) 2
諸派 0(0) 0
無所属 6(13) 1
※各種資料からアナログ的に手入力で記載しています。
最初の数字が今回の各党の獲得議席数、カッコ内は選挙前の議席数、右の数字が前回の都議選での各党の獲得議席数、となっています。
都民ファーストの会は前回はなかったのでゼロなのは当然ですが、都民ファーストへの鞍替えした候補者もいると思いますので、選挙前の議席数も記載することにしました。
まず自民党の歴史的敗退という見出しで語られているのをよく見かけましたが、前回の59議席は候補者全員が当選して第一党に返り咲いた快挙ということらしいので、落差が大きかったといえるかもしれません。
基本的にマスコミは安倍政権や自民党が嫌いなところが多いので、歴史的大敗の方ばかりが言われていますが、今までなかった都民ファーストが49議席増えている(実際は無所属議員も合わせて55議席になるそうですが)ことを考慮すれば半分以上議席を減らしましたが、健闘した方かもしれません。
都議選中のマスコミの印象操作やネットを見ない層への誘導は、本当にひどかったと思いました。
あと都議会のドンと呼ばれている自民党議員の方の引退や、やはりそこからくる悪いイメージのようなものが足を引っ張った可能性は十分あると思います。
だからこそ、ただでさえマスコミが盛んに報じた逆風とまではいかなくても、風は弱まっていたのは確かだと思います。
しかし冷静に考えてみても、森友学園や加計学園、稲田防衛大臣の発言や下村議員の闇献金疑惑は都議会選挙とは無関係なものです。
疑惑の段階のものや、都政とは無関係のことでネガティブキャンペーンを行っていたマスコミはむしろ逆風を起こしていたと考えることができます。
実際に世論を意図した方向に動かせたかどうかはわかりませんが、世論が動いたのは確かです。
個人的にはやりすぎというか正当な選挙が行われていない可能性すら感じますので、よく選挙中はテレビ番組とかで全部の党の議員を集めて討論する謎の自主規制をしているんだから、こういった印象操作も自主規制でなんとか対策して欲しいと思っています。
そして、そのマスコミが誘導しようと目論んでいた可能性の一つである民進党は議席を減らしています。
7から5議席なら大したことはないじゃないかという印象もありますが、前回の選挙では15議席獲得していることを考慮すると3分の1まで議席を失っていることになっています。
さすがにこれは民進党が支持を得られておらず、自民党から流れた票の受け皿にもなっていないことを表していると思います。
あれだけマスコミと一緒に自民党を批判し、自民党の方だけ過剰なネガティブキャンペーンをされていた中で、1議席でも増えたら大躍進といってもいいかもしれませんが、7から5だから健闘したとか、本来は0かもしれないところを5議席取ったというネットの一部の擁護発言には苦笑せざるを得ませんでした。
結局、都民ファーストに全部持っていかれたのと、7議席分の支持者が頑なに民進党に投票した、何があっても民進党に入れる少数の支持層ですら今回は入れなかった人もいるということです。
自民党の敗退よりもこの件の方が党としてはまずい事態になっていると思いました。
選挙会場にすら足を運ばなかった民進党代表の蓮舫議員はここでも力を発揮することはできませんでした。
去年の民進党の代表選挙では蓮舫議員が党首になれば、党のイメージが若返って選挙に勝てるようになると言っていた民進党の議員たちの考えがいかに間違っていて、これでも本人は辞めないし、辞めさせようとしない民進党は、何があっても支持するという人たちの票すら今回は失われていることに気付いて早急に対策しないと未来はないと思います。
民進党については過去に2回程、記事にしているので良ければそちらもお読み下さい。
『民進党はお金目当ての集団か』
『蓮舫議員が総理大臣だったら』
公明党は議席が増えた印象があったのですが当選者数自体は前回と変わらないようですね。
公明党は都議選に命を懸けているということで、選挙前には投票権を獲得するために創価学会員の方が住所を地方から東京に変えるという噂を聞いたことがあるのですが本当なのでしょうか。
これは根拠のない見解ですが、今回の都議選では自民党から都民ファーストに票が流れた一方で、国政と都政は違いますが、国政で自民と連立関係にある公明党へも、創価学会員以外の自民党支持者の一部の票が受け皿として向かったのではないかと予想しています。
国政では自民党と公明党の連立ですが、都政では意見が対立していて公明党は都民ファーストとの連立を組むことになりました。
これに関して一貫性がないという批判もあるかもしれませんが、やはり国政と都政は別物として考えれば、むしろ柔軟な使い分けができていると考えることもできます。
しかし今回は自民党には入れたくないが受け皿として創価学会員ではないけれど公明党に入れた有権者がいれば、ちょっと不本意な結果かもしれません。
共産党は前回より2議席増えています。
これは着実に支持者を増やしていると考えてもいいかもしれません。
自民党には入れたくないけど都民ファーストにも入れたくない、かといって民進党は勘弁して欲しいという人の票の受け皿になっています。
逆にいうと消去法で共産党に票を入れるということはよほどのことだと考えることもできます。
元々の共産党の支持者だけではなく、一般の人でも他に入れるところがない事態になっていることの表れかもしれません。
今後、都民ファーストが上手くいかなかった場合には、都民ファーストに失望した人の票が流れてくる可能性もあり、おそらく上手くいかない可能性もあるため、自民党に入れたくない人の票も集り、更に議席を増やしていく可能性もあります。
本来は民進党がすべき役割を全うできていれば共産党がこれほどまで議席を獲得することはなかったと思われるため、やはりここでも民進党の失墜の影響が出ていると思います。
他の政党については都議会での占める議席数が少ないためここでは語らないこととします。
あと、話は少しそれますが、今回の都民ファーストの大躍進には都民の気質が十分に表れた結果だと思っています。
都知事は青島幸男さん辺りの頃からずっとテレビに出ている芸能人や有名人ばかりですし、これは考えようによっては北海道知事や兵庫県知事では同じ人が何度も当選していて、地方議会の運用が停滞していると言われている以上に、都政の運用が変わらない実態の表れだと見ることができます。
そもそも党の名前が都民ファーストの会って、名前だけ見たらめちゃくちゃ右傾化している党名ですからね。
アメリカファーストのトランプ大統領を批判していたマスコミが都民ファーストを持ち上げている矛盾は、小池百合子都知事が良いか悪いかは別にしてもニュースのネタを提供してくれるからかもしれません。
それに都知事選の話に限って言えば、毎回当選者は持ち上げられて、やがて批判されまくって辞任する。
これはどこかの国の大統領と同じことではないでしょうか。
また東京と某国は人口が同じくらいなのでそういう感じになるんでしょうかね。
それなら仕方ないことなのかもしれません。
都議選とは違う話でしたが、都知事選に関する都民の気質のようなものについて気になっていた部分があったので、それについても少し書いてみました。
都民ファーストが歴代の都知事批判のように、やがて世間に叩かれて空中分解してしまうようになれば、むしろこれまでの都知事以上の惨事になる可能性があります。
東京といっても元々は地方からやってきた人が多いこともあってか、都知事がテレビに出てるかどうかのミーハーで決まっている感じがあり、今回も都民ファーストは党としてミーハーで選ばれている感じがします。
できれば日本の首都なので、テレビに出てない人があえて都知事に選ばれたり、政策面での有効性で都議会議員も選んで欲しいですし、それが他の地方の見本になっていけば、地方だけでなく国政も変わっていくと思います。
やはり現状では東京であっても、むしろ東京だからこそ、そこで選ばれている人、言い方を変えますと統治するのにふさわしいとされている人がテレビに出ている有名人だというのはなんだかむなしい感じがします。
たまたまふさわしいと思った人が過去にテレビに出ていただけというのならまだいいのですが、そういう感じにはなっていないですし、テレビに出ていない人に対してはアンフェアな現状が改善される見込みも今のところはなさそうです。
政治家が悪いというのはマスコミも含めてよく言われますが、結局はその政治家を選んだ有権者の責任でもあります。
選挙の時は見抜けなかったとか、他にいい人がいなかったことはあると思いますが、今一度、投票する際には、テレビに出てる等の有名かどうかで選んでいないか、この候補者は仕事を全うしてくれるかどうか、改めて考えながら投票することが大事なことではないかと思います。
今回はこの辺で終わりにしたいと思います。
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