以前に、そんなに長いこと居た訳ではないけど不動産関係の仕事をしていたことがあります。
今回はその当時、私が不動産でこんなことをしてみたかったと思っていたことについて、今の自分はそこまで考えていませんので、諦めた夢ですが、誰か興味を持ってくれれば面白いかなと思って(完全に自己責任でお願いしたいですが)、書いてみることにしました。
当時よく遊んでいた友人がいて、あまり詳しく書くとあれなので、少しぼやかすと、インフラ整備の仕事をしていて、休日は車で、私が住んでいる地方でも郊外の方というか、人口の少ない市町村を見て回ることがありました。
そのインフラ整備がこういう場合はこんな風にしてるのかとか、おそらく会社の先輩や上司はこんなふうに施工したんだとかを、現地まで行って見たり、そのついでに観光名所などに行ったりするような感じで、よく何人かで男ばかり誘われて、のんびりドライブして過ごしていたのです。
知らない町に車で通りかかると、よく看板に○○町市街地と書かれていたりするのですが、田舎なので、全然市街地って感じじゃないんですよね。
市街地の言葉の定義は知りませんが、人が住んでいるエリアくらいの感じなのでしょうか。
空いている土地が膨大に広がっているのをよく見かけました。
それと同時に、世代的に社会人になるのと同時くらいからずっと日本が不景気である状況が続いています。
今はまだましかもしれませんが、長い間ずっと景気が悪い状態なのではないかと思います。
逆にバブルの頃というのは土地の価格は上がり続けるものだと言われていたそうです。
実態よりもかけ離れてしまったため、それこそバブルになったしまったのでしょうけど、景気が良い状態というのは不動産の価格の値上がりとセットで起こるべきものではないかと考えることがあります。
そう考えると昨今、世界中で行われているのは中央銀行が主導で行っている金融の緩和についてはどこか違和感があります。
それによって株価は上がっていますが、労働者の賃金がなかなか上がらなかったり、土地の値段も上がっているのも都会ではあるかもしれませんが地方だとほぼ実感がないというのが本当のところだと思います。
経済学の専門家ではありませんので、経済学的に自分の主張が正しいとまではいいませんし、間違ったこともいうかもしれませんが、小手先の金融で景気を良くするのではなく、土地が活用されて価値が上がることで景気対策になるのではないかと、その頃に考えていたものです。
政府も中央銀行もその点については無策であり、そもそも個別の私有地についてはそれぞれの地権者が所有している土地の価値を高めない限りは、公的機関で勝手にできることではありません。
つまり本当の景気対策は公的機関ではなく、民間会社や民間人にしかできないのです。
あくまで政府や中央銀行はサポートすることしかできないように思います。
それらのことを踏まえた上で、私が不動産業界で見た夢とは、田舎の広大な土地を手に入れるところから始まります。
それは、例えるならば街の黄金比を作ることです。
だいたいこれくらいの距離と人が住んでいる場所には必ずコンビニがあるように設計して、ある一定の場所には床屋さんがあって、スーパーや服屋があって等、住む人や働く人にとって最も良いバランスを計算して、実践することです。
コンビニで働く人はこれくらいの給料をもらえて、これくらいのアポートに住めて、何をするにしても生活に必要なものは適度な範囲内に収まっていて、などの生活する人からの目線にも立って暮らしが十分に成り立つように配慮します。
立地条件が良い不動産が多くなれば、土地の価値は上がります。
世の中の景気が悪いのは、逆にいえばバランスが悪いからです。
コンビニの隣にコンビニができることもあるし、たまたま周りに競合する業者がいなくて過当に儲かっている場合もあると思います。
本来、経済学というのは金融のことだけではなく、そうした土地活用の黄金比、バランスを研究して実体経済に貢献すべき面も必要なのではないでしょうか。
現状では経済学を勉強したからといって、ほとんどの人が株で大儲けしているとも限りませんし、その中のエリートが中央銀行で総裁として、自分が最も正しいと考えている政策を行っても景気が良くなっていません。
田舎であっても立地条件が良くなって、住みやすくなれば人が集まってくると思うのです。
それもそこで暮らす人の目線に立って、そのバランス状態を設計するのですから、むしろ今の生活に不安がある人こそ、住みたくなるような街作りになっていきます。
確かに100%うまくいくとは思いませんが、現状は世界中の国々で、こういったことは全く考慮されずに自由経済というよりは、放置された経済というような感じがします。
おそらく、こういった様々な建物のバランスの最適解のようなものが研究されていけば、コンビニの隣にコンビニを作って、どちらも客が少なくなり伸び悩むような馬鹿なことは起きにくくなると思います。
一見すると地上げ屋とやってることは変わらないかもしれないのですが、それが悩ましいところで、土地はそれぞれ沢山の人が所有しているため、その権利関係を超えて、最適なバランスの街作りというのはとても困難なことだと思います。
だからこそ田舎の広大な土地を購入して、ほとんど最初から始めることの方が合理的だと思うのですが、これを資本を持たない一般の民間人ができるかといえば不可能かもしれません。
今の大雑把な金融緩和でも世界経済はなんとかやっていけているようなので、そこまできっちりした建物の配置までしなくても、ある程度その目的が果たされて快適に暮らせる状態であれば土地の価値は上がっていくと思います。
この先は少子化で人口も減っていく社会ですから、土地の価格を上げるのはこのままではますます困難になっていく可能性が高いと思います。
よくこんなことをいえば、意外とロマンチストなんですね、と言われたこともありますが、これが当時、私が不動産業界で夢見ていたことです。
何を言っているのかさっぱり分からないという方もいらっしゃると思いますが、それくらいちょっと難しい話をざっくりと書いたため仕方ない部分もあると思います。
理論的に物事を考える際には、目的と手段を混合しないことがとても大事なことだと思います。
でも民主主義である世界中の国々で、資本主義に振り回されていることが、既に目的と手段の混合であり、そこに長い間、はびこっていた土地の利害関係などが、情報化社会によって加速化している経済の足を引っ張り続けるようになってしまいました。
改善する方法は他にもいくつもあると思いますが、その中の有益な方法の一つとして、ちょっと説明が十分ではなかったかもしれませんが、誰でも閲覧できるブログの記事として書いてみようと思いました。
どこかで誰かの参考になればいいなと思っています。
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