※12月16日の自分のツイートから引用と補足をしています。
高齢者ドライバーの事故が多発というニュースをよく見かけるけど、今後どう対応していくのがいいんだろうか。
ふと思ったのが、ある一定の年齢から免許を返納したくなるくらい保険料を値上げして、被害者には通常より高額な賠償金が支払われるようにするとか。
お金の問題じゃないとは思うけど何かは必要。
※ここからはツイートしていなかった、自分の体験談を書いていきます。
5年ほど前の地元、北海道での冬、その日は晴天でしたが、例年よりも多目の大雪が続いたあとで、除雪した雪の処理が追いつかず、道路脇や駐車場の片隅などのあちこちで雪が高く積み上がっていました。
当時の会社への出勤途中で、国道へ向かう直前の細い道を走行中に、右前方からその道路に交差している車一台分しか通れないような更に細い路地のような道路を横切ろうとする車が、一旦止まる形跡も無く、全く周囲を配慮しない様子で飛び出して来て車同士が接触しました。
両方とも細い道であることから速度制限も低く、両者ともスピードは出ていませんでしたが、自分の車は右前方部が大きくへこみ、走行はできなくなりました。
とっさの判断でスピードをぐっと下げたことで、それで済んだ感じです。
あともう少し自分の車が進んでいて、運転席を直撃されたら大怪我を負っていたと思います。
幸いお互いに怪我はありませんでした。
私もその点で揉めるつもりはありませんでした。
相手の方はかなり年配の方でした。
とても動揺していましたが、向こうから素直に謝ってくれました。
あとは警察を呼んだり、お互いの保険会社へ連絡を取ったりし、会社へも到着が送れることを伝えた後、車を修理工場の方に預かってもらい代車を借りて通勤しました。
保険会社は実名を挙げることにします。
問題があればご連絡ください。
当時、私が加入していたのが全労災で、相手側は損保ジャパンでした。
後日、相手側の保険会社から事故についての簡単な謝罪(かなり事務的な口調)と事故の詳細について訪ねられました。
そこで、その事故を起こした年配の男性が80歳を過ぎている高齢者だといことを知りました。
そして、相手側の保険会社の言い分が奇怪な程、意味不明な内容でした。
ちょっと一部だけ会話を思い出して書いてみます。
「この度は社用車への~」
「いえ、自家用車ですけど。」
「(加害者が)いったん標識を見ていったん止まったようですが再び発信したあと、あなたの車に接触してしまったと~」
「向こうの方にもこっちの方にも標識はありませんし、いったん止まった様子もありませんでした。」
これはもう話にならないと思いました。
とりあえず事故車両や現地を確認してたら言って下さいというようなことを伝えると、相手の保険会社も苛立ったのか、それでもあなたの車は動いてるので過失はありますね、7:3くらいでしょうか、というような、さっきまで謝っていたとは思えない態度になり不穏な空気のまま終わりました。
相手側の保険会社とは連絡を取ることはありませんでした。
これは仲違いしたとかではなく、そういうものだそうです。
以後はこちらの保険会社と連絡を取ることになります。
なので、次は自分が加入している保険会社との話し合いになります。
これが自分の味方でもなんでもなく、相手の保険会社の意見の方を尊重します。
やはりこの場合の過失割合は7:3だというのです。
そこで私は加害者が80歳を過ぎた年配の方で、言い分が滅茶苦茶なのに通常の事故と同じ扱いでいいのですかと疑問を投げかけました。
すると、それは知らなかった、多分無理だろうけど納得がいかないということであれば話してみますという返事をもらいました。
その後しばらく経って、過失割合は8:2にまでなりました。
しかし私はそれでも納得がいかず、過去の判例などを調べて、9:1になったケースや10:0になったものと今回とはどう違うのか訪ねることにしました。
ところが終始、私の側の保険会社が、私の意見を相手側に伝えようとしません。
10:0なら自分は請け負えないと担当者に言われました。
仕方なく私は全労災の本社の方にネットの窓口があったので詳細を記入して送りました。
するとその後しばらくは全労災の北海道の責任者みたいな人が私の担当になり、私が住んでいるのは道南地方の方ですが札幌の事務所とやり取りするようになりました。
ところが、この担当者も私の味方ではなく、上手く説得して押し込めようとする意図しか感じられませんでした。
自分の事故とはまた違う判例の載った書類などを送付してきて、7:3が8:2になったならむしろ良いほうだと言うばかりです。
また、担当者が地元の人間ではなくなったため、現場を見てもいないのに好き放題に間違ったことを言われたりしました。
この年は本当に例年より雪が多く、事故当時は道路が雪で覆われていましたが、雪が溶けたあとに国道などの大きな道路でも白線が消えてしまうところがいたるところにあったのですが、事故のあった道路も、以前はあったはずの白線が消えてしまっており、この白線の有無が証明できないと自分の主張が通らない状況でした。
私は事故現場に元々白線があったかどうかを近所の人や、地元の警察や、役所に訪ねました。
残念なことにその道路は警察が管轄していない道路で、担当の役所の方にも確実な資料は残っていないということでしたが、役所の方には地元民としてそこに白線があったのは間違いないという意見を頂きました。
そこで役所の方にお願いして、保険会社の人に電話させるので同じことを言って欲しいと頼みました。
役所の方は快く応じてくれました。
ところがです。
そのあと保険会社の担当者はその役所の方に(白線が)無い可能性もあるのではないかというような、わざわざ自分とは逆の訪ね方をしたようで、後日、保険会社の人に、自分が聞いた限りではあったという答えは得られなかったと言われました。
かなり納得がいかず、もう一度本社の方へメールを送ることにしました。
すると、次の対応は驚くべきものでした。
なんと最初の地元の担当者が対応するということでした。
ただ、何度も現場に足を運んで、うっすらと白線は見えるとかは言ってくれました。
その頃には、役所の方が事故現場に交通安全の旗を飾ってくれるようになっていました。
そこでもやはり8:2が限度で9:1や10:0の交渉はできないということでした。
それから単純な過失割合ではなく車両の修理に関する解釈などを変えるなどして、実質的に1割の負担額にやれるところまで近づけたということになり、ほとほとこの件では疲れてしまったこともあり、それで承諾することにしました。
話はやや逸れてしまいましたが、高齢の方の運転する車が事故を起こしても、こちらから何も言わなければ、普通の事故と同じように扱われてしまうことがあることは伝えられたかと思います。
相手が自家用車をなぜか社用車と見間違えたり、無い標識を見て一旦停止した(してないが)と訳のわからないことを言っているのにも関わらずです。
そしてこちらの車が完全に停止していなければ過失があり(判例ではそうとも限りません)、10:0なら交渉すらしないという態度です。
その北海道を管轄している札幌の担当者に、訴訟を起こすことも考えていると伝えたところ、「やれるもんならやってみれば」と言われたこともありました。
実際は当時は仕事が忙しかったこともあり、訴訟まで至る労力はありませんでしたが、まさにその点を付け込まれたような発言であり、悔しい思いもしました。
また保険全般にいえることですが、結局、保険というものは金融商品であり、どこまで交渉しても、お金を出すか出さないか、お金を出すことが可能か不可能かの話にしかならないことにも思い当たるようになり、なんだか悲しい気分になりました。
日頃から事故が起きやすい場所を改善しようとしてくれたりすれば、事故が減り、保険会社の負担も減ると思うのですが、そういうことはやはりどうでも良いのだと感じました。
保険会社のCMはどれもイメージを大事しているようですが、結局はお金であり商売であるということを忘れないことが大切だと思います。
昨今、高齢者ドライバーが起こした事故のニュースをよく見かけるようになり、どう対応すべきかという風潮が高まっているように感じますが、いくらかでも参考になればと思い書き起こしました。
車は地方では移動には欠かせない存在であり、特に日本では経済を表す象徴のような乗り物ですが、保険業界の不況もあり、この辺りの取り組みやルールががんじがらめにならずに、そのケースによってきちんと対応されることを願って、今回の記事を終えようと思います。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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