サプリメントの危険性

6.1.17

 まず始めに、読まなくても大丈夫ですが、おとといの記事もジャンルが近いので一応リンクを貼っておきます。

医者や薬でなく自分の身体が治す

 民放のBS放送を視聴していると異常なほどサプリメントのCMを目にします。

 地上波でも見かけますし、ネットのバナー広告だったり、新聞のチラシでも目にする機会はあると思います。

 しかし、冷静に考えてみて下さい。

 例えば、あなたは最近、身体の疲れが取れにくく目覚めもよくないとします。

 そして、まさにその症状に効きますというサプリメントの広告やCMを見たとします。

 そのサプリメントを買うか買わないかの判断はあなた自身に向けられるのです。

 場合によっては、あなたの症状を気にしている身近な家族などが買ってくれるか、飲んでみたらいいんじゃないかと勧めてくることもあるかもしれませんが、ちょっと落ち着いて考えてみましょう。

 あなたやその身の回りにいる方は医療や栄養学の専門知識をお持ちですか?

 ほとんどの方はそうではないと思います。

 仮にそうだったとしたら、サプリメントを飲む必要があるかどうか判断できて、服用しないことを選択しているか、既に他の製品を愛飲しているのではないでしょうか。

 なぜかサプリメントのCMは素人に購入の判断を仰いでいます。

 それもそのはずで、サプリメントの多くは医薬品ではなく、食品として扱われているからです。

 コンビニや薬局で売られているサプリメントの裏側には食品と書いてあります。

 またそれと同じところに書かれていたり、CMや広告で表示されていることは、当製品は病気や疾病などを治すものではありませんとか、効き目には個人差がありますとか、個人の感想ですといったものです。

 サプリメントは食品なので、効きますと言い切ってはいけない決まりになっているのです。

 それでもパッケージや広告ではいかにもある特定の症状に効き目があるかのようなイラストや文言が書いてあるのを見たことがある方もいると思います。

 これはギリギリのところを狙っているのです。

 実際は、法律に違反しているのでアウトなのですが、管轄している役所によると、違反が多すぎて取り締まれない状態だという見解を何かで読んだことがあります。

 おそらく明らかに嘘を言っていれば(不老不死になるとか)、行政指導や処罰を行うこともできるのでしょうが、 個別にやっていると不公平だといわれかねず、一斉に検挙するほどの機会にも恵まれず(役所にやる気がないだけかもしれないですが)、そうしている内にサプリメント業界が著しく発展してしまって、逆に営業妨害だといわれたり、どうして今まで放置してたんだと批判されかねないので、余計に手が出せなくなってしまったのでしょう。

 そういう意味ではサプリメントの業界は無法状態だということができます。

 そんな無法者がはびこり、切磋琢磨している弱肉強食の世界の商品を、CMで見て、なんかいいかもとか、自分の症状に効くかもと安易に手を出すのはリスクがありように思えます(まるで北斗の拳のような荒廃した世界観を髣髴とさせてすいません)。

 あとCM自体をよくよく考えてみましょう。

 タレントだったり一般人が(これは個人の感想ですと表示されながら)言っていることは正しいのでしょうか。

 タレントはギャラをもらってますし、一般人の方は本当に一般人なのでしょうか。

 ある日そのサプリメントを飲み続けていたら、会社から連絡が来てどうかCMに出てくれませんか?と依頼されてノーギャラでやっているのでしょうか。

 それともあまりにもそのサプリメントが気に入ってしまい、わざわざ会社へ連絡して、これの通販のCMを作る時は是非私を使ってくださいとお願いして出してもらっているのでしょうか。

 根拠はありませんが、タレント事務所に所属していたり、俳優業をされている方が依頼して一般人の振りをしていることはなかったでしょうか。

 これも根拠のない私個人の見解ですが、しじみエキスのコマーシャルは役者でしょう。

 偶然通りかかった人にしてはシュッとしてると思いませんか?

 というか、偶然通りかかった人をノーギャラで何度もCMに出しているとは思えないですよね。

 本当に偶然通りかかった一般の方で同じCMを撮ったらもっとグダグダですし、時間の尺を考慮することもありません。

  そう考えると、広告自体がとても胡散くさいものになっていますし、仮に本当に一般人だったとしても、私は効果がありませんでしたとなどの都合の悪い人の意見は一切採用していないということになり、客観的な本当の感想が述べられていないのであればそもそも無意味だということになります。

 次に、栄養学についても考えてみたいと思います。

 栄養学といえば、何十種類の栄養素をこれくらい摂りなさいと言っている人のイメージですが、これについても疑念を抱いてしまいます。

 おそらく栄養学というのは、栄養素の分析学のようなものでしょう。

 この食べ物にはこういう成分が含まれていて、その成分にはこういう効果があるといったことをミクロのレベルで分析しているのです。

 ではオレンジにはビタミンCが含まれていて、ビタミンCには肌つやの健康を保つ効果があり(適当です)、一日当たり何mg摂取するのが望ましいと栄養学の人が言っているとします。

 これは何を指しているのでしょうか。

 例えば600mg(適当です)のビタミンCを摂取しなさいといったときに、ビタミンCが600mg相当含まれているオレンジを食べれば達成できるのでしょうか、それともオレンジが胃で消化され、分解されたあとにビタミンC600mgがなんらかの形で残っていて体内で吸収されることを指すのでしょうか。

 前者なら簡単ですが、後者なら自分自身でもどれくらい摂取すればその分が吸収されるかわかりませんし、その時々でも変わってくるでしょうし、個人差を考慮すればまるで正解はないくらい精密さを欠く数字になってしまいます。

 そして、栄養学の人がなんといおうと、普通に考えれば後者の方が正解でしょう。

 なぜならみんな同じだけのオレンジを食べれば大丈夫なんてことになるのはおかしいことになりますからね。

 実際に、栄養学の摂取量を何十年もほぼぴったり満たしてきた人がいれば、その人がどれほど健康なのか見てみたいものです。

 要するに栄養学というのは物質の分析学のことであって、それを吸収する側の人体の方はまだまだ未解明なのです。

 いつだったか、ある俳優さんが一ヶ月ほど断食しているとニュースになったことがあります。

 その情報番組には栄養学の権威とされているような大学の教授が出てきて、どう思いますかと意見を求められました。

 その教授はこれはとんでもないことだ、今すぐこんなことは辞めて医者にかかって欲しいと言いました。

 栄養学が成分の分析だけなく摂取 について語るとこうなるのは明らかだと思って見てました。

 その後、その俳優さんは別にその教授の意見をきいて断食を辞めたわけではありませんが、元々医者には相談していたようですし、その後体調が悪くなって病気になったとかは一切ありません。

 他にも予想ですが、大食いタレントについてもコメントを求められればおそらくその教授はそれもとんでもない、過剰摂取はやめて医者に相談して欲しいと言ったことでしょう。

 一ヶ月に渡って断食している人や大食い大会で優勝するくらい食べ物を食べる人について、解明できていないのであれば栄養学というのは全面的に信用していいのか疑念が生じてしまいます。

 栄養学という学問自体を否定するものではありませんが、経済学者の人がお金持ちとは限らないくらいには思っていてもいいのかもしれません。

 ではサプリメントは必要ないのでしょうか。

 もしかしたら将来、色んなものが解明されれば、本当に有用なものはできてくる可能性はあると思います。

 正直にいうと、今は半信半疑の状態(半分もないかな)だと思います。

 一般人を装った俳優を起用して、効用があるという表現は法律違反なのにギリギリのところ(アウトのようですが)で宣伝していて、その製品の効果を裏付けるはずの栄養学にはまだ解明されていないことがたくさんある。

 それがサプリメントのリスクであり、危険性だと思っています。

 さすがにたくさんの人が服用していて、大きなニュースになるような健康被害は今のところ起きていないようですが、 逆に明らかに効果があって医者が困っているという話も聞いたことがありません。

 時代の流れとともに、布団叩きは布団を傷めてるだけだとか、うさぎ跳びはやってはいけないとか、常識だったものが消えていくというのはあり得ることです。

 飲むなとまでは言いませんが、本当に必要かどうか、CMに悪意はなかったか、よくよく考えた上で冷静な判断をされることが望ましいと思います。

 最後までお読み頂きありがとうございます。

 
 

 

 

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