罰(バチ)は当たるのか

15.1.17

 悪いことをしたらバチが当たるとか、罰が下るなんて言い方をしますが、実際にそのような報いが自然現象として起きることはそれほどないように思います。

 お菓子を食べ過ぎてダイエットに失敗したとか、部屋の中を片付けなくて散らかっているとか、そういう因果関係がそのまま自分の身に降り掛かってくることに関してはバチが当たったといえるかもしれませんが、裏で悪いことをした政治家のしたことがバレてしまえば罰が下るかもしれませんが、それは罰する法律であったり、それを執行する人間が作った仕組みや制度によって罰せられているのです。

 森の木を伐採したら森の精霊が怒ったりして、伐採した人が酷い目に遭うということではありませんし、海鮮丼を食べたら海の生き物の怨念によって悪いことが起きるといった自然現象は起きません。

 逆にいうと、悪いことをした人は、人間が罰しない限りは何のバチも当たっていないということがいえると思います。

 そういう意味では人の行いで、何が良いことで何が悪いことかというのは、人間が決めているということではないでしょうか。

 だからこそ政治家の不祥事はいったん表に出ると、メディアや有権者に叩かれて、引きずり下ろされるようになります。

 犯罪であれば当然捕まります。

 犯罪ではなくても、この頃は不倫した芸能人なども似たような傾向にあります。

 それで視聴者からの好感度が落ちたり、不買運動などを行った結果、芸能活動で食えなくなったりすれば十分にバチが当たったといえるかもしれません。

  おそらく表に出ているのは、ほんのほんの一部で、悪いことはたくさん行われています。

 想像もつかないような規模であったり、悪いことなのかどうなのか簡単に決めかねるような出来事もあるでしょう。

 しかし先にも書いたとおり、人間を罰するのは人間です。

 その意識が及ばないところではもはや罰せられることはなく、自然現象でもバチは当たりませんから野放しです。

 政治家を引きずり下ろし、凶悪犯が刑務所に入っても、他に悪いことをしている人がたくさんいます。

 それは悪いことということが、当人にとっては悪いことではなかったり、悪いことだと分かっていてもやめることができないという性質のものだからなのでしょう。

 また何が悪いことか、ということについても価値観には個人差がありますし、そういったものを普遍的な法律として規定したときに、大枠ではあてはまっても個々の微細な差異についてまできっちり処罰されるということは難しいことだと思います。

 そこまで難しい話をしなくても、SNSなどで信じらない行為を目の当たりにして炎上していることなんて日常茶飯事です。

 そう考えると、バチが当たるというのは、それが本当に悪いことなんだよ、という情報を伝達している行為の集積ということもできるかもしれません。

 それでも犯罪者の中には冤罪の方もいるでしょうし、芸能人でも一般人でも誤解によって迷惑をこうむったり苦しむこともあると思います。

 なので、その集積は、バチが当たればいいと思っていても間違ってたら申し訳ないという分だけ控え目になったり、誤解だと知らなければそれだけ過剰に罰するべきだという意見が多くなってしまうため正確さを欠いていることになります。

 ということは悪いことに対して、正当な罰則を与えるというのはとても難しいことだといえます。

 一番いいのは悪いことも紛らわしいこともしないことです。

 そして、そのこととは矛盾するかもしれませんが、バチは当たらないということです。

 悪いことに対して正確な罰が下ることはないけど、悪いことをしてはいけない。

 どちらかというと、悪いことをしていないのに過剰に罰せられる可能性の方が高いといえます(法理的な意味合いではなく世間一般的に)。

 現代でも世の中は、お金持ちの家に生まれれば初めから金持ちですし、政治家の家に生まれれば圧倒的に政治家になりやすいですし、アンフェアな部分はまだまだたくさんあります。

 それでも法治国家であれば、それなりの犯罪はきちんと罰せられると信じますが、ちょっとしたことで、自分にバチが当たるんじゃないかとか、他人にバチが当たればいいということを考えるよりは、アンフェアな世の中が少しでも良くなればという、逆の、プラス方向の報いが起きればいいなと思うように心がけたいものです。

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